「カロリーゼロ」の食品や飲料水は逆に太りやすい!?人工甘味料の危険性とダイエット中の甘味との付き合い方について

1.はじめに

ダイエット中の方にとって、食品や飲料水の表示に「カロリーゼロ」という記載があると、飛びついてしまうこともあると思います。
しかし、そこには大きな落とし穴があることをご存知ですか?
例えば・・・

人工甘味料には、コカイン以上に強い依存性があると言われています。食べ物や飲み物においしい味を加えると、私たちの脳は満足感を得る神経伝達物質を放出し、もっと欲しくなるように作用します。しかし、この欲求が続くと、依存症や中毒になることがあります。例えば、薬物を使うと、幸福感や快楽を得られますが、ドーパミンが枯渇すると、再び薬物を欲しくなってしまいます。同様に、人工甘味料の甘さに満足すると、また人工甘味料を欲しくなるようになってしまうことがあります。

また、フランスの研究チームが実施した調査によると、人工甘味料のアスパルテームとアセスルファムKをたくさん摂取している人は、がんになるリスクが高くなることがわかったそうです。特にアスパルテームは乳がんや肥満関連がんとの関係が有意とされています。これを受けて、保健当局は人工甘味料の再評価を進めているとのことです。ただし、研究チームは、アスパルテームとアセスルファムKががんのリスクと関係している可能性があるため、注意が必要だと指摘しています。

このように、何も考えずに「カロリーゼロ」の食品を摂取してしまうと、やせないばかりか健康を害することもあります。
このブログではダイエットには欠かせない、「甘味」の知識として「人工甘味料」の危険性などについてお話しさせていただきます。

*当ジムではお腹いっぱい食事をしても、太りにくい食事法(水溶性食物繊維ダイエット等)とあわせて、食品に含まれる添加物や人工甘味料についての知識も健康的にダイエットするためには欠かせないものとして指導しています。

2.人工甘味料の種類とその特徴

・代表的な人工甘味料と危険性

■アスパルテーム(Aspartame)

脳への影響
アスパルテームが、脳内でアスパラギン酸とフェニルアラニンに分解される際、その過程で生成されるアスパルテーム酸が、神経細胞の損傷や死亡を引き起こすことが報告されています。また、頭痛、めまい、うつ病などの症状が現れることがあるとも言われています。

神経障害
アスパルテームは、多量に摂取すると、末梢神経や自律神経に影響を及ぼすことがあります。その結果、手足のしびれ、筋肉の弱さ、痺れ、震え、失明などの症状が現れることが報告されています。

健康への影響
アスパルテームの長期的な摂取は、発がん性、生殖毒性、免疫力低下、内分泌障害などの健康への影響が懸念されています。

■アセスルファムK(Acesulfame K)

アセスルファムKは、甘味料として使用される一方で、以下のような問題が報告されています。

腎臓に対する影響
アセスルファムKが腎臓に蓄積され、慢性腎臓病のリスクが高まる可能性があるとされています。

がんリスク
動物実験において、アセスルファムKが発がん性を示すとの報告があります。

脳への影響
アセスルファムKは、中枢神経系に影響を与えるとも言われており、摂取過多の場合、頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れることがあります。

■シクラメン酸(Cyclamate)
人工甘味料の一つであるシクラメン酸には、以下のような危険性や副作用が報告されています。

消化器系への影響
シクラメン酸は、大量に摂取すると、下痢、腹痛、嘔吐などの消化器系の障害を引き起こすことがあります。

毒性
シクラメン酸は、動物実験において、肝臓や腎臓、脾臓などの臓器に障害を与えることが報告されています。また、死亡例も報告されています。

健康への影響
シクラメン酸は、がんを引き起こす可能性があるとも言われています。

■サッカリン(Saccharin)

人工甘味料の一つであるサッカリンには、以下のような危険性や副作用が報告されています。

発がん性
過去に動物実験でサッカリンを摂取した際に、膀胱がんを引き起こすことがあるという報告がありました。しかし、その後の多数の研究で、サッカリンが人間においても膀胱がんを引き起こすことはないことが示されており、現在では膀胱がんとの関連性は否定されています。

アレルギー症状
サッカリンには、湿疹や発疹、かゆみ、喘息などのアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

妊婦への影響
妊婦がサッカリンを摂取すると、胎児に影響を及ぼす可能性があるため、避けるようにすることが推奨されています。

その他の副作用
サッカリンを大量に摂取すると、下痢、腹痛、頭痛、めまいなどの副作用が現れることがあります。

■スクラロース(Sucralose)
人工甘味料の一つであるスクラロースには、以下のような危険性や副作用が報告されています。

腸内環境への影響
スクラロースは消化されず、腸内で発酵することによってガスが発生し、腸内環境を悪化させる可能性があります。また、長期的に大量摂取することによって、腸内の有害な細菌が増殖することが報告されています。

代謝に関する影響
スクラロースはカロリーがほとんどないため、糖尿病や肥満の治療に利用されることがありますが、過剰摂取すると血糖値の上昇を抑えるためのインスリンの分泌を妨げ、代謝異常を引き起こす可能性があります。

アレルギー症状
スクラロースに対するアレルギー症状として、かゆみや発疹、嘔吐、下痢などが報告されています。

その他の副作用
スクラロースを過剰に摂取すると、下痢や腹痛、頭痛、めまいなどの副作用が現れることがあります。

■ステビア(Stevia)
人工甘味料の一つであるステビアには、以下のような危険性や副作用が報告されています。

血糖値に影響を与える可能性
ステビアはカロリーがほとんどなく、血糖値の上昇を抑える効果があるとされています。しかし、一部の研究では、ステビアの摂取が血糖値の上昇を引き起こすことがあるという報告もあります。

腸内環境への影響
ステビアは消化されず、腸内で発酵することによってガスが発生し、腸内環境を悪化させる可能性があります。また、過剰摂取すると下痢や腹痛を引き起こすことがあります。

アレルギー症状
ステビアに対するアレルギー症状として、かゆみや発疹、呼吸困難、蕁麻疹などが報告されています。

精神的な影響
ステビアは、脳内でセロトニンの放出を促す作用があるとされています。しかし、過剰摂取すると興奮状態や不安感を引き起こすことがあります。

■タウリン(Taurine)
タウリンは、一般的にはアミノ酸の一種として知られていますが、人工甘味料として使用されることがあります。しかし、タウリンが健康に与える影響については、まだ十分に研究されていないことが多いです。

現時点で、タウリンについて明らかになっている危険性や副作用は以下の通りです。

心血管系への影響
タウリンの過剰摂取は、血圧や心拍数を上昇させることがあるため、心血管系に悪影響を与える可能性があります。

脳への影響
タウリンは脳内でGABAという神経伝達物質の働きを強めることがあるため、神経系に影響を与える可能性があります。また、摂取量が多い場合には、不安感や興奮状態を引き起こすことがあるとされています。

その他の影響
タウリンの過剰摂取は、消化器系や腎臓にも悪影響を与えることがあるとされています。また、一部の研究では、タウリンが細胞のDNAに影響を与えることがあるという報告もあります。

■ネオテーム(Neotame)
ネオテームはアスパルテームと同様に合成された人工甘味料であり、甘味料としてはアスパルテームよりも強力です。しかし、ネオテームについては十分な研究が行われておらず、副作用に関する情報が限られています。これまでの研究では、摂取量に応じて味覚障害や頭痛、吐き気などの副作用が報告されています。また、動物実験においては、がんや腎臓に影響を与える可能性が指摘されています。しかし、これらの結果はまだ確認が必要な段階であり、現在のところネオテームの安全性については明確ではありません。

以上のように人工甘味料のほとんどが、様々な副作用が指摘されています。また、長期的な使用による影響がまだ十分に研究されていないため、ダイエット中に限らずできる限り人工甘味料の摂取は控えたほうがよさそうです。

3.人工甘味料が引き起こす健康上の問題

・脳への影響と食欲のコントロールについて

人工甘味料が脳に及ぼす影響には、以下のようなものがあります。

まず、甘味料を摂取することで、脳は甘い味を受け取ります。しかし、人工甘味料はカロリーがほとんどないため、脳は食べ物が甘くてカロリーが低いと感じます。その結果、満腹中枢が刺激されず、食べ過ぎてしまうことがあります。

また、人工甘味料の摂取により、食欲や代謝に関わるホルモンのバランスが崩れることがあります。例えば、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)というホルモンは、食欲を抑制する作用があります。しかし、人工甘味料を摂取することで、このホルモンの分泌が減少することが知られています。そのため、食欲が増し、過剰な食事を引き起こす可能性があります。

さらに、人工甘味料の摂取により、脳内のドーパミンの分泌が増加することがあります。ドーパミンは快楽物質として知られており、甘味料を摂取することで快感を感じることができます。しかし、過剰なドーパミンの分泌は中毒症状を引き起こすことがあり、甘味料に依存してしまう可能性があるとされています。

以上のように、人工甘味料は脳に影響を及ぼし、食欲や満腹感のコントロールに関わるホルモンのバランスを崩すことがあります。そのため、長期的な摂取は肥満や糖尿病のリスクを高める可能性があるため、接種は控えることをお勧めします。

・代謝や体重、糖尿病のリスクについて

人工甘味料は、体内で代謝されないため、エネルギー源としては利用されず、カロリーを摂取しないことが特徴です。しかし、最近の研究では、人工甘味料を摂取することが、体重や糖尿病などの代謝疾患のリスクを増加させる可能性があることが示唆されています。

一部の研究では、人工甘味料が腸内細菌のバランスを崩し、代謝を悪化させる可能性があることが示唆されています。また、人工甘味料を摂取することが、血糖値やインスリンの分泌に影響を与え、糖尿病のリスクを高めることがあるとも言われています。

・人工甘味料と癌との関連性について

1の「はじめに」でも触れましたが、10万人以上を対象にしたフランスの研究により、人工甘味料の消費ががんのリスク上昇と関係していることが分かったそうです。
特に、アスパルテームとアセスルファムKの大量摂取者は、摂取していない人よりもがんのリスクが高いことが分かってきました。欧州では飲食物に使われる人工甘味料は安全性評価を受け、アメリカではFDAの認可が必要ですが、近年人工甘味料の安全性をめぐる議論が再燃しており、各国の保健当局が承認済みの甘味料の再評価に着手しているようです。
*出典:人工甘味料が「がんリスク上昇」と関連することが大規模調査で確かめられる

4.人工甘味料を含む食品・飲料の種類と注意点

・代表的な食品・飲料とそのラベルの見方
人工甘味料を避けたい人にとって、代替方法として天然甘味料や調味料があります。

代表的な天然甘味料としては、アガベシロップ、はちみつ、メープルシロップなどがあります。これらの甘味料は、人工甘味料に比べてカロリーが含まれますが、栄養素を含んでいるため、体にもっと良い影響を与えるとされています。

また、調味料としては、シナモンやナツメグ、バニラなどがあります。これらの調味料は、自然の甘みがあり、スイーツやドリンクに加えることで、砂糖を減らすことができます。ただし、これらの天然甘味料も取り過ぎれば健康を害します。適量を守って摂取することが大切です。

人工甘味料を使わずに食品や飲料を味わうためには、新鮮な食材を使った自炊や、無添加・無調整の製品を選ぶことが重要です。また、加工食品やジャンクフードは、多くの場合人工甘味料を含んでいるため、できるだけ避けるようにしましょう。

・健康的な食生活のための食品の選び方やバランスのとり方について
健康的な食生活のためには、以下の点に注意することが重要です。

バランスの良い食事を心がける:五大栄養素である炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することが大切です。

食物繊維を摂る:野菜、果物、豆類などに含まれる食物繊維は腸内環境を整え、便秘や糖尿病、がんなどの疾患リスクを低下させる効果があります。

塩分を摂る:1日の摂取量を守ることも大切ですが、なるべくほぼナトリウムだけの食卓塩を控え、ミネラル成分が多く含まれる天然塩を摂取するようにしましょう。

適度な運動をする:適度な運動は健康な体を維持するために必要です。日常生活でできるウォーキングやストレッチ、軽い筋トレなどから始めましょう。

加工食品やジャンクフードの摂取を控える:加工食品やジャンクフードには塩分や糖分、脂肪分が多く含まれるため、過剰な摂取は健康に悪影響を及ぼすことがあります。

睡眠不足を避ける:睡眠不足はストレスや肥満、糖尿病、高血圧などの原因になることがあります。1日の睡眠時間は7時間程度が望ましいです。ただし、就寝時間が夜12時を過ぎてしまうと、どんなに睡眠をとっても疲れが残ってしまいます。なるべく遅くならないようにしましょう。

健康的な食生活を送るためには、上記の点に気をつけつつ、自分に合った栄養バランスを考慮した食事を心がけましょう。

5.まとめ

・正しい知識を持って甘味料を選び、健康的な食生活を送ろう
人工甘味料の摂取に関して適量であれば一般的に安全であるとされていますが、危険性を考えるとできるだけ摂取しないほうが望ましいと考えています。また、研究で依存性も指摘されていますので、繰り返し摂取するとやめられなくなることもあります。現在人工甘味料を普通に摂取している方は、少しずつ距離を置きながら天然の甘味に置き換えていくなど、工夫をすることが必要です。(人工甘味料だけでなく、甘い物など依存性の高い食品をいきなりやめるとリバウンドします。)また食品を購入する際に、ラベルの確認や代替方法の活用など、適切な選択と摂取方法を意識することが大切です。

 

*当ジムでは「糖質依存症」から抜け出す方法もカウンセリングの上、ご指導いたします。

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